第1章 ポンコツ会社員コミュニティ主催者になる

gezan

第1章 ポンコツ会社員コミュニティ主催者になる

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このレポートは私が2013年にコミュニティに出会ってから約10年間の記録です。30代はコミュニティ運営に人生をささげました。そんな私の10年を、40歳になったタイミングで振り返り(本稿執筆時が2022年末)「これからコミュニティをつくりたい」と考えている方のために、普通以下の会社員だった私がコミュニティに出会ってから10年で何をしてきたのか、振り返りとして残します。ぜひ一緒に、あなたの今後のつながり=コミュニティの展望にお役立ていただけましたら幸いです。

それでは第1章として、コミュニティとの出会い、私のポンコツぶりに少しだけお付き合いください。

ポンコツ会社員、コミュニティ主催者になる

桃子
桃子

ここからは、私が具体的にどんなふうにコミュニティを主催していったのか、独立するまでのストーリーをもっと具体的に紹介しますね

前半でお伝えしたように、私が読書会のコミュニティに出会ったのは、会社員なのに時給換算すると当時の最低賃金の816円で働いていたときでした。転職を繰り返しているのに、なぜか年収は右肩下がり、資格も何もなく、あるのは借金ばかり…。そんな状態だったので、「次こそは!」と30歳で転職した会社でも人間関係がうまくいかずに、自信喪失のどん底状態。

だから、気晴らしで出かけたコミュニティで、「一緒に主催をしませんか?」と声をかけていただいたものの、自分がうまく価値提供ができるかとても不安でした。会社員としての成功体験が、ほとんどない私なんかに、何ができるんだろうって。

会社員時代の私は、「目の前のお客様が喜んでくれるのはいいことに違いない!」と思い込み、会社で決まってもいないことを約束してくるので、いつも怒られていました。毎月始末書を書くのが当たり前になっているという、やばい状態でした。

A子さん
A子さん

毎月始末書を書いていたのに、辞めなかったメンタルがむしろすごいですね。

デビルももこ
デビルももこ

それに気付け無いくらい、やばい会社員だったと言うことですね…。

私としては、会社のために頑張っているのに、毎日怒られるから、完全にふてくされていました。コミュニティに出会ったのも、会社をサボって参加した読書会だったんです。

ところが、会社で怒られていた私の「許可をとる前に提案して動いてしまう」というスピード感が、主催に誘われた読書会ではものすごく喜ばれました。私は何も変わっていないのに、私への評価が180度違うのです!嬉しい驚きでした。

営業経験のある私は、営業をしたことが無いという他のメンバーに代わり、水を得た魚のように知らない人のところにも平気で飛び込んで行きました。仲間はいつも暖かく見守ってくれるだけじゃなく、感謝してくれたんです。

コミュニテイ運営チーム、危ういときも…?

とはいえ、メンバーにびっくりされた行動もあります。たとえば、読書会でわずかながらですが利益が残っていた時に(1回飲みに行ったら消えるような金額ですw)、良かれと思ってデザイナーに2つ折りの名刺を発注して作ってしまいました。

事前に確認をする、という大人な対応がまだできなかった頃。

このときの発注金額は2万円くらいだったと思いますが、勝手に経費を当て込むつもりで名刺兼パンフレットを作るなんて、見切り発車もいいところです。いったんは自腹となり、手取り20万円ほどだった私の生活はカツカツ。「絶対いいものだ!」と思っても、仲間の同意は必要だと反省しました。後日談として、この名刺兼パンフレットは「すごくいい!」と大好評!すぐに名前と顔写真を差し替えて全員の分を作りました。仲間と一緒に、合計2,000枚ほどを半年で配り切る勢いで会う人、会う人に渡しまくったのです。当時はリアルイベントばかりだったので、私も1,000人以上の方に熱を込めてこのイベントを直接プレゼンしていました。

A子さん
A子さん

それ…ほんと受け入れられてよかったですね。

それ…ほんと受け入れられてよかったですね。

会社だと「始末書」扱いが、コミュニティだと「強み」

本当に寛大な仲間のおかげで、会社の中だと始末書、会社の外だと「強み」として喜ばれるという人生を変えるほどの衝撃を受けました。

桃子
桃子

私の能力はまったく変わってないのに、どこで発揮するかによって周囲の評価が180度違うんだ!!

この経験で味をしめ、嬉しくなった私は、自分の強みを活かして色んなことをしようと動き出します。置かれた場所で枯れかけていた私が、それを喜んでくれる人がいる場所に行くことで、弱みが強みになるのです。こうして、コミュニティの作り方をたくさんの人にお伝えしようと独立しました。

置かれた場所で枯れそうな人を咲かせたい

私が、置かれたところで枯れそうな人を救いたい!、”平成の花咲か爺さん”みたいになれるんじゃないか?と思って独立をしました。そうして、7年間で3,500名もの方が私のセミナーに参加してくださり、メルマガも5,000名以上の方が登録してくださっています。でも、コミュニティのつくりかた、仲間の作つくり方をたくさんの人に伝えれば伝えるほど、それでも行動できていない人がいるという現実を目の当たりにしたんです。

「やり方はわかった!でも…」という言葉を、何万回聞いたかわかりません。どうしてなの?とたくさんの人に行動できない理由を聞いてみた結果、「すごい人じゃなければ」とか「たくさんの人を集めなければ」というプレッシャー、そして他にも、たくさんの行動を止めるブレーキがあることがわかりました。すごい人じゃなかった私なのに、そこを伝えきれていなかったという衝撃も‥

コミュニティ運営をストップさせるブレーキたち

桃子
桃子

そもそもA子さんは、コミュニティにどんなイメージがありますか?

A子さん
A子さん

うーん、すごい人が、毎月いろんなイベントを提供して、参加する人を喜ばせていたり、盛り上げてくれたりするイメージです。

だから、毎月色々なアイデアが湧いてくるような、コミュニケーションが得意です!って人がやっている印象です。あ、それとすごく忙しいイメージですね。

桃子
桃子

なるほど。やっぱりそういうイメージがあるんですね。

私の講座にやってきても、最初の一歩が踏み出せていない人は、「コンテンツを毎月提供しなければ」というプレッシャーがあるようです。そのイメージがあるから「今は忙しいから難しい」とか「すっごく忙しい割に金額は安くしないといけないから儲からない」という声も聞きました。

ほかにも「すごいコンテンツが必要」「影響力がないといけない」「リーダーシップがないといけない」「強烈なメリットを提供し続けないといけない」だから「忙しくなるに違いない」とか。

さらに、コミュニティを始めてしまったら「参加してくれた人みんなを受け入れなくてはいけない」という人間関係への抵抗感。あるいは「一度始めたら長く続けなくてはいけない」という継続への苦手意識。

コミュニティには、そういったイメージがあることがわかりました。

でもね、これ全部、誤解なんです。「考え方や解釈の違い」とも言えるかもしれないんですが。私だって、このイメージそのままのコミュニティを運営しろと言われたら、やりたくありません。むしろ、「できない」というのが実態かもしれません。だって

桃子
桃子

こうしてここで話している私こそ、1年以上続けているコミュニティや講座はほぼ皆無なんですよ。唯一、何者でもないときに主催していた読書会だけが、1年半続いたものなんです。

ここでいったん、私は何も変わっていないのに、場所や環境を変えたら評価が180度変わった話を思い出してください。
これはあるときの講演で使ったスライドなのですが、

「すごいコンテンツが必要」っていうけど、既にあるすごいものの頂上を越えようなんて、かなりの無理ゲーだと思いませんか。自分に教えてくれたお師匠さんを超える自信ありますか?笑 自分が何かを教えてもらう人も、世界中のNO.1ということって、なかなかありませんよね。めっちゃ高そう。でも、ちょっと目線を変えてみて「必要とする人がいる」場所だとしてみましょう。すると、自分にとっては「大したことがない」と思うようなことも、それができない人にとっては価値になるんです。つまり、身近にそういう場所を見つければいいんです。

「影響力がないといけない」っていう思い込みも、芸能人やインフルエンサーと比べるから「まだまだ足りない」という意識になりますが、自分の手の届く範囲の人に向けてコミュニティや情報発信をはじめたらいいんです。私が読書会をやろうと誘われてた時の、スタートは3人でした。その3人で最高に楽しく話して、盛り上がったので他の人にも伝えるエネルギーが湧いてきたんです。

「リーダーシップがないといけない」というのも、私がはじめたように3人程度なら、リーダーシップとかいりません。ただ、相手の話を聞く姿勢と自分の気持ちをきちんと伝えるコミュニケーション。これってほとんどの人がすでにやっていますよね。

「強烈なメリットを提供しないといけない」これも、メリットってそもそも何?ということです。あなたがメリットとして考えるものって何ですか?スキルアップするとか、資格がもらえるとか、稼げるとか?そういうお金につながることだけがメリットなんでしょうか?あなたが必要としているのは、お金だけ?あなたが一緒に何かしたいなぁ、と考える人に求めることって、もっと他にもあるのではないでしょうか?ぜひ自問してみてください。

桃子
桃子

ちょっと厳しい言い方ですが「メリットがないと人は付き合ってくれない」という考え方は、あなた自身がメリットのある人としか付き合いたくないと考えてしまっているということ。

またみんなを受け入れなくてはいけない」という固定概念も捨ててしまいましょう。漠然とそう思っている人が多いんですけど、いやいや・・・あなたが好きでする活動なんだから好きな人だけ集めたらいいんです。嫌いな人は、誘わなければいいじゃないですか。

「飽き性で長く続けられない」なら、期間限定で運営したらいいんです。私はこの考えの下、いくつも沢山のコミュニティを立ち上げては飽きて終了させたり、思ったよりうまくいかなくて潰したりしています。

A子さん
A子さん

え、そうだったんですね。運営するコミュニティを、いつも成功させていると思ってました。

桃子
桃子

たくさんの失敗が足元に転がってますよ。でもそれらを次のチャレンジへの糧にして前を向いています。

自分の強みを知る方法に、ストレングスファインダーというものがあります。診断用の質問に回答していくと、戦略性や、学習欲、個別化…などと自分の強みと弱みがわかるんです。皆さんのイメージするコミュニティ運営には、公平性や調和性といった資質が必要そうですよね?でも、私には全然ないんです。むしろ、一般論的なコミュニティっぽい資質が、ワースト3に…。

私のワースト3

ワースト1:包含(人を受け入れる)

ワースト2:調和性(意見の衝突を嫌う)

ワースト3:公平性(人を平等に扱う)

だから、すぐやめるしエコひいきはするし、意見が衝突しても平気なことが多いです。それは、みんながイメージしている「誰でも受け入れて、平等で、長く続いて、主催者がコンテンツを絶え間なく提供し続けるようなコミュニティ」を運営するつもりがないから。

最初の読書会コミュニティでも、本のプロフィールや講演などでは「100名を毎月集客できるようになりました」って言ってますけど、参加者100人全員を愛する必要はありません。参加者の中には、苦手な人だってたくさんいましたよ。

A子さん
A子さん

えっ!(そんなこと言っていいの?)

私が本当に深く関わっていたのは、最初に立ち上げた時の運営メンバーの3人だけなんですよ。私はその3人が大好きだったからやってたんですね。それだけです。この3人をなんとかして喜ばせたいその一心でした。だから、他のメンバーが苦手なことで私が得意なことを見つけ、うまくやっていけそうだったのでここで貢献したい!むしろ貢献できる!そう思ってやっていました。

本当に、それまでの30数年分の情熱を超えるくらいのものすごい熱量で、気持ちを込めて活動して、満足したので1年半でやめました。次のやるべきことが見えてきたんですね。だから皆さんも、そんなに自分にハードルを高くしなくていいよって知ってもらいたいんです。

私が提唱するコミュニティ運営の最大のポイントは

自分がやりたいことを

やりたい人とだけ

集中力が続く間の短期プロジェクトにして

小さく試しながら継続を考える

ということです。

第2章では、副業でイベントスペースの運営にチャレンジ

読書会コミュニティを卒業した私の「次のやるべきこと」は、恵比寿の一等地にマンションを借りて、そこを仲間で使う会員制のスペースの運営でした。不動産の契約金だけで100万円もする物件を、手取り20万円弱で、しかも貯金0円(借金でマイナス)の私が、どうやって物件を借りて立ち上げたのか…お伝えしていきます!

桃子
桃子

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第2章も頑張って書きますね!!


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